
日本酒にぴったりの酒の肴
うち飲みのちょっと贅沢で、心も贅沢に

このもっとも原始的な保存方法が最も美味い珍味を私達にもたらしてくれているのです。
その塩の力を借りて珍味に変化させるには、何といっても人の手が必要です。
職人の技こそが日本の珍味・海の恵を作り出しているのです。
このわたはウニ、カラスミと並ぶ日本三大珍味のひとつで、漢字では「海鼠腸」と書かれ、海鼠(なまこ)から ほんの少しだけ取れる腸に塩をしたものです。
その漢字は海の中で鼠(ねずみ)が這ってるようだから、とのことらしいです。
潮の香りのなかに、ほのかな甘み、旨み、さまざまな芳醇な味わいが何層にも重なっていきます。
お酒の味が何重にも膨らみ、また「このわた」を含めば下の上には黄金のピラミッドが高く高くそびえ立ちます。
お酒の友としてこれ以上の出会いの友はありえません。

ナマコ一匹一匹を開き、その中から体長より少し長い程度の細い腸を一本取り出し、丁寧に海水で洗い、掃除をして塩を振り熟成させ塩辛に仕上げます。
約20キロのナマコから、せいぜい牛乳ビン一本程度の腸しか採れず、塩をすることにより水分が2〜3割抜けていきます。つまり160gのこのわたを作るには、200Kのナマコが必要になります。
ナマコの腸は温度が高くなると溶けてしまいます。
つまりこのわた作りには寒さと冷たい海水が必要不可欠なのです。
手作業で集めた腸を傷つけないよう、丁寧に素早く、根気よく、腸以外の異物を取り去り、水洗いをする年季のいる職人の技が美味しさの秘密なのです。
腸と塩だけであの独特の香りと食感を持ったこのわたが生まれるのです。

よくこのわたは生臭いから嫌いだとのご意見を伺いますが、黒い部分を除いたこのわたは、実にスッキリと食欲を増す臭いなのです。(マア、このへんは個人差もありますが・・・)
このわたは「延喜式」(平安時代中期)にも載っているほど昔から存在する食物であり、1799年に発刊された「日本山海名産図会」には、その作り方と質の良し悪しについて書かれています。
つまり上質のものは黄色に光って琥珀のようなこのわたを指し、質のあまりよくないものは、ところどころに黒いものが混じっていると説明されています。
この図解に示してあるように、色合いから質の良し悪しを判断する基準は現在もなお変わらず、加えて現在のチエックポイントとしてどのくらい水分を含んでいるかということがあります。
判断の基準は、手の甲にひと摘みのこのわたをのせます。
水分が多いと手の甲にのせた時に腸から水分から分離して流れてしまいうのです。
このわたは他の材料を引き立たせるものではなく、このわた自身の香りと口当たりを楽しむ食べ物・珍味です。であるなら出切るだけ水分の少ないものが理想的といえます。

しかし味については好みがあり、香りの強い新物をよしとするものもいれば、ひねもののほうが塩気がとれて味が丸いと上位に置く人もいます。(新物のほうが塩が強く当たる。との言い方も出来ます。)
ひねものの場合、このわた全体に白い結晶を生じる場合があり「星が出る」といわれています。塩加減と発酵による化学変化といわれていますが、このわたそのものの味に変化はなく、味が丸くなって美味しい証拠との判断さえあります。
しかし現在では、あまり塩分の強い食べ物を避ける傾向を反映して6〜8%に塩分を抑えています。この2%の差は、その時の気象、気温、ナマコの質によって、目で見て、手で確かめて目分量の職人のカンで塩を混ぜ合わしているにすぎません。
だからこそ逆に他の加工業者のこのわたを真似しょうとしても出来ないのです。
昔から、「お好みで、うずらの卵の黄身を加えましても大変美味しくお召上りいただけます。」といいますが、かっては塩がきつかったためうずらの卵で塩を和らげていましたが、今はその必要性は薄れていますので、うずら卵好きのかた以外は、まずはそのままをお勧めします。
そして合えるとすれば、イカを細く切った「イカこのわた」や新鮮な甘海老を剥いて「甘海老このわた」がおすすめです。
また茶碗蒸しの中にこのわたを入れた「このわた茶碗蒸し」も極上の味わいですし、炊き立てのご飯にかける、このわたご飯は筆舌の味です。

冷蔵保存(5度以下)で5日。
このわたは新物が採れた時に冷凍保存をしております。
冷凍でお出しするか、解凍しての出荷となります。
他の冷蔵・冷凍の商品との一緒に混載して送ることが出来ます。
詳しくはご連絡下さい。
原材料 : なまこ腸・塩
















